もし、台所やファンヒーターから出火したら…。そんな時の初期消火に役立つのが家庭用消火器です。消火器には使用期限があり、それが過ぎたものに関しては適切に処分しなければいけません。
では、消火器を安全に処分するにはどうしたら良いのでしょうか。自宅に古くなった家庭用消火器がある方は必見です。
目次
不要になった消火器の処分方法
まずはお手元にある消火器を確認しましょう。表示欄には型式や製造年月日、使用期限などが記載されています。
使用期限が記載されていない場合は、家庭用消火器の使用期限は5年間ですので、製造年を1年と数えてください。もし、5年目の末日を過ぎていたら使用期限を過ぎているととらえて問題ありません。
次に、消火器の容器にキズや腐食がないか確認します。キズや腐食が見つかった場合は、使用期限内でも使用禁止です。触らず、専門家に適切な処分方法を聞きましょう。
また、海外製の消火器などは処理方法が変わるため、国内メーカーの消火器であることも確認しましょう。
消火器は処分センターへ持ち込む
消火器を処分する場合、一般ごみや粗大ごみとして処分することができません。リサイクルが義務付けられているので、処分センターへの持ち込みまたは引き取り依頼が必要となります。
消火器は販売代理店や、防災防犯事業者が特定窓口となり消火器の処分を請け負っています。腐食または傷があるといった消火器の場合には特定窓口へ連絡を入れ、引き取りを依頼しましょう。
消火器を直接持ち込む場合は、特定窓口または、指定引き取り場所(消火器メーカーの営業所または廃棄物処理業者)へ持ち込むことが可能です。家庭用消火器(薬剤量3kg以下または3L以下に限る)を持つ個人の場合は、ゆうパックを利用した郵送回収も可能です。
この場合も事前申し込みが必要になるので、ゆうパック専用コールセンターへ一報を入れ、その後の指示を仰ぎましょう。
消火器の処分にかかる費用

消火器は、リサイクルが必要です。そして、処分する際にはリサイクルシールを貼付したうえで、依頼する必要があります。リサイクルシールはオープン価格とされており、地域や回収場所、消火器の大きさなどでも異なりますので、処分依頼時に費用等の質問をしておくとよいでしょう。
ただし、2010年以降に製造された消火器に関してはあらかじめ「リサイクルシール」が貼付されており、販売価格もリサイクル料込みでの販売となります。
そのため、リサイクルシールが貼付されているものに関しては、処分自体は無料となりますが、引き取りを依頼した場合は、収集運搬費が別途徴収されることがありますので注意しましょう。
消火器を処分する際の手順
消火器を処分するには、こちらのプロセスを参考にしてください。なお、消防署では消火器の処分は行っていないので注意しましょう。
①消火器の型式やメーカーを確認
消火器の処分は、国内メーカー製の消火器に限ります。そのため、事前に消火器の型式やメーカーを確認し、消火器自体の容量がどのくらいかも把握しておくとよいでしょう。
また、それと同時に「リサイクルシール」が貼付された消火器かどうかも確認しておくとスムーズです。
②引き取りor持ち込みいずれかを選択
特定窓口の担当者に引き取りを依頼するか、近隣の特定窓口や指定引き取り場所へ持参できるかを検討しましょう。腐食が激しい場合や、中身が残っているのにも関わらず安全ピンなどが抜けた状態になっている場合は、引き取りを依頼したほうが安全です。
いずれの場合も事前に「消火器処分」の旨のアポイントを取り、指示に従いましょう。
③リサイクル窓口or指定引き取り場所へ
実際に引き取りや持ち込みなどで、消火器を引き取ってもらいます。この際にリサイクルシールが貼付されていない場合は、リサイクルシールを購入し消火器本体に貼付してからの取引になります。これで、一連の処分の流れは完了です。
④ゆうパック回収の場合は
小型消火器をゆうパックを用いて回収してもらえるサービスがあります。
事前に、消火器リサイクル推進センターにあるゆうパック専用コールセンターへ電話を入れ、指示を受ける必要があります。こちらの場合は、送料・リサイクル費用なども含め一律2,200円の回収費用が掛かります。
消火器を処分する際の注意点

これまで、紹介した消火器の処分方法は、日本で製造された消火器にのみ適用されます。「海外製の消火器」や「エアゾール式の消火スプレー」に関してはこれらの方法で処分することはできませんので、一般廃棄物または、自治体が定めるごみ処理方法に従って処分してください。
また、リサイクルシールには有効期限が存在します。新品の消火器に貼付されているリサイクルシールは製品によって変わり、消火器の使用期限とは異なりますので注意が必要です。
もしリサイクルシールの有効期限が切れている場合には、新たに購入する必要がありますので、処分する際には必ず確認しましょう。
消火器の処分方法や注意点についてまとめ

消火器は、部品をリサイクルして、新たな消火器として生まれ変わらせることができます。そのため、決してそのまま捨てず、これまで紹介した処分方法を参考にしてください。
ぜひ正しい方法で処分を行い、リサイクルするようにしましょう。