無料と宣伝している回収業者ですが、中には違法な経営をしているケースが散見されます。トラブルに巻き込まれるケースもあるので気をつけましょう。一般家庭から出る廃棄物の収集運搬業は許可が必要ですが、悪徳な業者はこの許可を取らずに回収作業を行っています。宣伝方法や料金設定に問題があるケースも多いです。

違法業者の利用に注意!3つのデメリットとは

デメリット

違法業者に関わると、利用者も刑罰に処せられる可能性の他、不当な料金の請求と廃棄物の不法投棄を助長する点で、3つのデメリットが考えられます。利用者自身が警察とかかわり合いになる可能性もあるので、慎重な判断が欠かせません。
まず違法な不用品回収業者が廃棄物を回収する際には、業者だけではなく利用者も罰則の対象とするのが法的な決まりです。刑罰としては懲役5年と罰金1,000万円が定められており、依頼した人にも罰が適用される余地があると言われています。
不用品回収業者の中には料金を無料と宣伝している事も多いですが、実際に利用するとなんだかんだと理由をつけて、お金を巻き上げようとする場合も目立つようです。中にはリサイクル料金と変わらない金額を提示する業者もあります。
また、悪徳業者は廃棄物の処理も違法に行う恐れがあり、環境破壊に繋がりかねません。暮らしやすい地球環境を守るためにも、気をつけたいものです。

無料がうたい文句の業者は注意が必要!

無料回収 注意!

悪徳な不用品回収業者は無料を謳い文句にしているケースが多いです。しかし不用品回収業者は業務上で、回収費用は必ず掛かります。もう使い物にならないのでリサイクルにも回せないテレビや、部品取りにもならない冷蔵庫なども回収する必要があり、これらは通常のゴミとは異なる手続きが必要ですし、少なくともリサイクル料は掛かってくるはずです。
つまり不用品回収業者は完全無料で経営することは、極めて困難と言えるでしょう。このために「何でも無料です」と宣伝している業者は、実際に利用すると料金を請求してくる場合も多くなっています。
このように宣言内容と事業内容が異なること自体も、法律に抵触する行為となりえますから、このような業者とは関わらないほうが、無難と言えるでしょう。

宣伝方法やビジネス形態で違法業者を見極める!

軽トラック

違法な不用品回収業者は「何でも回収します」とスピーカーで宣伝しながら、軽トラックで街中を移動しているような形態が目立つようになって来ました。以前は土地を用意して利用者を待ち構えていたのですが、軽トラのスタイルはより手軽に経営できると考えたのでしょう。
軽トラを活用する場合には電話番号や住所と言った、重要な情報を開示しなくて良いメリットもあるはずです。車で自由に移動するほうが、警察の目を逃れやすいメリットもあるかも知れません。
いずれにしてもこのような形態で不用品回収を行っている業者は、リスクが高いと考えて良いでしょう。正規の業者は基本的に事務所を構え、電話連絡などを受けて廃品回収を行うケースが多いです。手軽だからと違法な業者を利用すると、思わぬ問題が生じえますから、気をつけましょう。

「押し買い」に発展するケースも

押し買い注意 出典元:web版国民生活12 no65(2017)より「押し買い注意報発令中!」

以前までは不当な料金請求が主だったのですが、近年は更に「なにか売るものはないか」とか「貴金属品を買い取らせろ」と執拗に迫ってくる厄介な不用品回収業者も増えているようです。もちろんこのような違法な業者に鑑定眼が備わっているとは考えにくく、正規の買取サービスに比べて廉価で買い取っているものと考えられます。
この不用品の買い取りを始めるには、こちらは古物商営業許可が必要です。この許可も得ずに図々しく営業をしているようでしたら、やはり信頼性にはかなり問題があると言えます。うっかりと貴金属品があることを見せると、犯罪グループに情報を売られるなど、より厄介なトラブルに繋がらないとも言えません。高齢者を狙って自宅に上がり込むなど、リスクの高い行動を取る業者もあります。

見極めるには許可証を提示してもらおう!

一般廃棄物運搬収集運搬業許可証 出典元:福井市廃棄物の処理及び清掃に関する条例施行規則より

違法な不用品回収業者に関わるとトラブルになる懸念がありますから、利用する前に違法か合法かを見極めることが大切です。もっとも手っ取り早いのが許可証を見せてもらうと言う方法で、これを提示できないようでしたら違法操業の可能性は高いでしょう。「携行を忘れていた」などと言い訳するケースもあるかも知れませんが、信頼性があるとは考えられません。
「一般廃棄物運搬収集運搬業許可」は不用品回収業者に必須ですが取得するにはハードルが高くなっており、都市部を除けば所持している業者は少ないと言われます。地域によっては違法操業がまかり通っている可能性もありますが、安全性を考えると合法の業者を利用したいもの。ホームページに許可書番号などが掲載されていれば、合法な操業を行っていると推測できます。

事業者名を提示しないなどの場合も要注意!

基本的にサービス業を利用した場合は、事業者名を提示してから作業をするのが一般的かと思います。宅配便にしても修理サービスにしても、事業名をしっかりと伝えてくれるはずです。しかし不用品回収業者の中には違法操業が発覚することを恐れて、事業者名や自身の氏名などの情報を伝えずに、作業するケースが多くなっています。このように会社名などを頑なに秘匿しようとする業者は、悪徳なサービスを行っている可能性を考えられるでしょう。向こうが名乗らない場合にはこちらから尋ねてみて、それでも返答がないならば、違法の疑いは濃厚になります。連絡先なども嘘の情報を伝えてくる可能性が高いですから、一切の取り引きを行わないことがおすすめです。

見積もりをしてもらって見極める!

見積もり書 出典元:厚生労働省見積書の参考例

色々なサービスの見極めに有効な見積もりは、不用品回収業者を見定めるのにもやはり役立ちます。見積もりを出してもらうことで費用が予測できますから、後から高額な料金を請求されるリスクは低減できるはずです。宣伝内容と全然違う料金設定となっている場合も、これで事前に確認しておけば安心でしょう。
見積もりの項目に目を通していけば、おかしなところで高額請求を行っているケースでも、事前に察知することが可能です。曖昧な請求がなされたりしている場合には、しっかりと理由を尋ねていきましょう。納得できる場合に契約に進めるようにするのが、大切と言えます。
この見積もりを嫌がったり内容をぼかしたりする場合には、その時点で違法の可能性が考えられるので、気をつけたいものです。

契約の際の注意点!後から文句を言わせないために!

不用品回収業者と契約をする際には、予め確認しておきたいポイントが幾つかあります。違法業者でなくても後から手続きのための費用を請求されるなど、思ってなかった請求がなされることもあるので、チェックポイントは押さえておくことが大切です。
まず多いのが積み込みに関する人件費の請求です。物品の回収費用だけをホームページに載せていて、実際には積み込みに費用がかかるケースがありますので、事前に確認しておきましょう。一旦積み込んだ後にキャンセルすると、そこで費用を取る業者もあります。
これらの費用については予め書面に起こしてもらっておくと、安心性は高いと言えるでしょう。「言った言わない」の争いになるリスクも低減できます。見積もりの際には追加料金やキャンセル料など、他にかかる費用があるのかを確かめて、証拠として残しておいたほうが安全と言うわけです。

違法な不用品回収業者まとめ

まとめ

不用品回収業者の利用の際には違法かどうかを確かめることは重要です。何らかのトラブルに巻き込まれて、高額な費用の請求をなされたり、参考人として警察の取り調べ対象となるケースもあるかも知れません。悪徳な業者は宣伝方法に問題がある他にも、許可証を見せないとか名乗らないなどの特徴があるので、色々な点で確認を進めていくと良いでしょう。 このような悪徳な業者に関わったために、見積もりの何倍もの費用を請求され、それを支払うように威圧されて怖い目にあった方もおられます。費用を払って回収してもらったのに、廃棄物を道端に不法投棄されてしまったケースもあるようです。他にも何かとトラブルに発展しているので、「無料・何でも回収」の業者を安易に使用しないことがおすすめできます。
不用品の回収ならば「一般廃棄物運搬収集運搬業許可」を取得している業者を、ホームページなどを活用して探していくほうが好ましいでしょう。会社の経歴や代表者なども、しっかりと提示してある場合には、信頼できるはずです。

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