不要になったエアコンは、不燃ごみや粗大ごみとして捨てることはできません。法律にのっとり、決まった方法と費用を支払って処分する必要があります。
いらなくなったエアコンをどうやって処分すればいいのか、買い替えや費用を含めてご説明します。
目次
エアコンを粗大ごみで出せないのはなぜ?
エアコンは「家電リサイクル法」の対象に定められています。そのため、粗大ごみとして処分することができません。
エアコンを含む特定家庭用機器は、所定のリサイクル料金と収集・運搬料金を支払って回収してもらい、リサイクルプラントで解体されて資源として再利用されます。
つまり不要になったエアコンはゴミではなく、リサイクル資源として扱われるのです。
ゴミ捨て場などに勝手に置いていくと不法投棄となり犯罪ですので、しっかりとエアコンの処分方法を確認してから処分しましょう。
不要なエアコンの処分方法7選!
処分方法はエアコンの状態によって異なりますが、大きく分けると以下のような方法が挙げられます。
リサイクルショップに依頼する
まだ使えるエアコンの処分で、もっともオススメなのはリサイクルショップへの売却です。特に製造から3年未満の新しいエアコンは、機種の人気にもよりますが、おおむね高く買い取ってもらえます。
しかし、動いていても製造から5年以上経っているエアコンは買い取ってもらえないか、逆に引き取り手数料がかかることがあります。
取り外しや運搬の費用は別途かかるので、マイナスにならないよう見積もりをしっかり取りましょう。
買い替え時に業者に引き取ってもらう
新しいエアコンを購入して付け替えてもらう時に、外したエアコンをそのまま家電販売店に引き取ってもらうと、処分の手間が少なくなります。
不用品回収業者に依頼する
不要になった粗大ごみを回収してくれる業者に依頼して引き取ってもらいます。部屋まで引き取りに来て取り外しもしてくれるので、処分を急いでいるときなどにはオススメです。
ただし、無料での回収をうたう業者の中には不法投棄を行うほか、別途多額の請求をする違法な業者もいるため、依頼する業者の評判は必ず調べておきましょう。
購入した小売店に依頼する
エアコンを購入した小売店が分かっている場合、購入したお店に依頼して引き取ってもらうことができます。特定家庭用機器を販売する小売店は、購入者から収集を依頼された時に応じるよう、家電リサイクル法によって定められているからです。
この場合は、リサイクル料金のほかに運搬などの費用がかかります。
自治体のサービスを利用して処分する
東京23区にある家電リサイクル受付センターなどの、自治体のサービスを利用する方法です。リサイクル料金と運搬料を合わせて、だいたい4,500円~5,000円が相場となります。
この場合には、エアコンの取り外しは行っていないので、事前に取り外しのみほかの業者に依頼するか、自分で取り外さなければなりません。
指定取引場所に持ち込む
各自治体からの許可を受けた指定取引場所に、自分で直接持ち込んで処分を依頼する方法です。この場合には、事前に郵便局などで家電リサイクル券をもらい、リサイクル料金を支払ったうえで処分するエアコンを持ち込みます。
取り外しと運搬を自分で行えば、もっとも格安で処分ができる方法ですが、申込みから持ち込みまでに時間がかかるデメリットがあります。
知り合いに譲る・ネットオークションを利用する
取り外したエアコンがまだ使えるものの、リサイクル業者ではむしろ処分費用がかかってしまうエアコンであれば、知り合いに譲ったり、ネットオークションなどで販売したりする方法があります。
この場合には取り外しと発送の手間がかかり、場合によっては送料や取り外し費用の合計が普通の処分費用と変わらなくなってしまうこともあるので、その点をよく注意しましょう。
エアコンの処分にかかるリサイクル料金はいくら?
エアコンの処分にかかるリサイクル料金は、最小限で972円(税込)です。
このほかに、収集・運搬料金や取り外しの手数料が加算されます。
たとえば、エアコンの買い替え時に古いエアコンを処分してもらうことを考えた場合、かかる引き取り手数料の相場は、大手家電量販店で1,500円程度です。
例)リサイクル回収代金972円+リサイクル搬送費540円
エアコンの処分に関する注意点
エアコンは取り外しが難しいため、自分で行う際には充分に安全に配慮して行ってください。ドレーンパイプなどの切断を含む作業があるため、取り外し方を誤ると故障の原因になります。
取り外し後も使用する予定がある場合は、手順に気をつけて行いましょう。
また、業務用エアコンは家電ではないため、家電リサイクル法の対象外になります。
フロン回収・破壊法が適用されるため、処分する場合はフロンガスの回収が行える産業廃棄物取扱業者に依頼する必要があります。
エアコンの処分方法や注意点についてまとめ
エアコンの処分にかかる費用は、エアコン本体の状態によって異なります。
見積もりを複数取り、損のない処分方法を検討してください。
無料回収業者を利用した結果、間接的に不法投棄になってしまうこともあるので、法律を守りきちんとしたリサイクルを心がけましょう。